
古来から仏教の修業者が取り入れてきた瞑想。脳科学の研究分野としても力を入れられているテーマの一つです。
今回はそんな瞑想の
- 正体
- 効果
- 具体的な方法
について徹底的に解説していきます。
瞑想とは?

一番初めの「瞑想」の跡は、約紀元前2000年から2500年前にまで遡ります。インドのインダス文明のなかに「ヒンドゥー」という教えがあり、その教えの中に「Meditation(瞑想)」という言葉が発見されています。
また、インドにおける「瞑想」の最高峰である「聖者」は瞑想という歴史の前進であり、その歴史は今から5000年以上前のヒマラヤだと言われています。
時は流れ、15年ほど前から現代人が生活に瞑想を取り入れ始めました。
多くの仏教で行われていた修行を日常で行いやすくした形だと考えられます。
最近だと、その効果と手軽さからGoogle社やFacebook社、Yahoo!社が研修に、アップル社の故・スティーブ・ジョブズ氏が朝のルーティーンとして取り入れています。
瞑想の効果5選
気分が高まる

継続的に瞑想することで、左前頭部が活性化されることがわかっています。
左前頭部が活性化されることで、気分を上げてくれます。ストレスを感じやすい方、モチベーションを維持したい方にはもってこいですね。
集中力の向上

瞑想とは「集中していること」と「集中力が切れたこと」に気付くことであるため、瞑想していない時も集中力を高められます。
つまり、瞑想を継続することで持続的な効果も得やすくなるということです。
不安が和らぐ

瞑想を継続することで、内側前頭前皮質の結びつきが弱くなります。この内側前頭前皮質は脳の恐怖中枢と結びついているため、恐怖や不安を感じていると強い反応が起こり、恐怖心や危機感が生まれるようになっています。
しかし、瞑想することでこの神経回路の結びつきを弱くすることができます。
よって、恐怖や不安を感じても冷静に判断を下しやすくなります。
創造性が上がる

瞑想が創造性にもたらす影響に関する研究はたくさん行われています。
例えば、オランダのライデン大学では、瞑想で集中する対象を決めた被験者と集中する対象を決めない被験者とで創造性の向上具合を確認する実験が行われています。
その結果は前者の集中する対象を決めた被験者の方が、新しいアイデアを問う課題でパフォーマンスが向上することが確認されています。
睡眠の質向上

瞑想を継続的に行うことによって、普段脳に考え浮かべている雑多な考えが減っていきます。
それにより、副交感神経が優位になりリラックスでき、睡眠の質が上がります。「脳が変わる」という事実を実際に感じることができます。
瞑想の具体的な方法
姿勢を整える
まずは「調身」です。これは、「姿勢を整える」ことで、瞑想の基本になります。瞑想において姿勢の乱れは心の乱れに連動すると言われています。
なんだかスピリチュアルだと思われるかもしれませんが、実際に私たちが落ち込むと猫背になっていたりというのはよくあることです。
侮らずに取り組みましょう。
- 背筋を立てる
- あぐら、または正座をする(腰などが痛い方は椅子に座っても構いません)
- 頭の先から顔、肩、腕と徐々に力を抜いていく
- 手のひらは太ももの上に軽くのせる(向きはどちらでも大丈夫です)
- 一点をぼんやり見つめる(目は閉じていても、やや開いていても大丈夫です)
呼吸を整える
次は「調息」です。これは呼吸を整えることで、かなり重要です。
基本的には鼻から息を吸って鼻から息を吐いていきます。調身によって姿勢を整えた状態で、1分間呼吸を行ってみてください。
その間、呼吸に意識を向けることが必須となります。
頭の中では、嫌なことやしんどいことなどが浮かんでくると思いますが、あまり深く考えないようにして、呼吸を続けましょう。
心を整える
最後に「調心」です。これは「心を整える」ことであり、マインドフルネスの状態を目指すということです。
マインドフルネスとは「今ここ」、「今この瞬間」を意識して雑念などに心を惑わされない状態をいいます。
呼吸やお腹の動きを意識することで正しい「瞑想」を行うことができます。