
格闘具の花形「ボクシング」。その中でも群を抜いて難しいのが「防衛戦」です。そこには多くの苦労とドラマがあります。今回は、そんな防衛戦とは一体何なのか、何か難しいのかを徹底解説していきます。
ボクシング防衛戦とは
ボクシング防衛戦とは、チャンピオンがタイトルをかけて挑戦者と対戦することです。
チャンピオンは、指名試合という義務付けられた試合を行わなければなりません。これは半年や一年以内に団体が指定した相手と戦わなければならない試合のことです。
これを行えば、あとは自由です。ランキング下位の選手と行なって防衛記録を重ねることもできます。
ボクシング防衛戦の難しさ
相手に自分の戦い方が分かる
防衛戦が増えれば増えるほど、相手に自分のデータが伝わってしまいます。例えば、
- ノーモーションのストレートがうまい
- パンチが重いけど、スピードはさほど無い
- ボディーを露骨に嫌がる
など、具体的なことまで相手は知ることになります。そのため、わかっていても食らってしまう攻撃や、わかっていても対応できない動きをする必要が出てきます。

減量がきつくなる
普段のハードな練習に加え、試合の一ヶ月ほど前から食事やトレーニングの管理が厳しくなって来ます。そうやっていざ、本番を迎えて試合をし、終えて、久しぶりに好きなように食事する。
これの繰り返しによって、人間の防衛本能が働くからでしょうか、ボクサーは体重が落ちにくくなってきます。
最も軽い階級のミニマム級王者がベルトを返上する1番の理由は体重が落ちなくなるからだと言います。
防衛戦では、体重も落とし、さらに、コンディションも上げなければなりませんから、かなりハードです。
WBA世界ライトフライ級王座を13連続防衛した具志堅用高会長のすごさが分かります。